スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

無人島(2009/8/13より再掲)

携帯電話と腕時計を家に忘れた。
駅までの道すがらに気がついたが、暑いし、電車に間にあわないので
取りにもどるのはやめた。
朝からひぐらしが鳴いていた。
無人島

横須賀線は、お盆で夏休みの人が多いのか
ガラガラで、普段あまり座らないボックスシートに
めづらしく、一人ですわった。

北鎌倉でドアが開くと、今年一番夏っぽい空気と匂いが
何かの生き物のようにぶぁっと入ってきた。

いつの間にか熟睡して目をさますと、となりに猫部長が
すわっていた。
どこかのトンネルの中だ。
保土ヶ谷?それとも、もう品川?

猫部長は、腕の内側と肉球をぺろぺろ舐め、耳のつけ根から鼻先まで
を丁寧になでて洗いながら、どこを見るともなく
「今日、携帯と腕時計、忘れましたね」と言った。

「はい、すみません、忘れました。暑かったんで、
取りに帰りませんでした。」

「今日は、これから無人島で仕事です。ですから携帯も腕時計も
いりません。よかったですね」

海

なんだ、今日は無人島で仕事か。
「はい、よかったです。」
そういって、寒すぎる横須賀線のボックスシートで
またうとうとと、眠ってしまった。

目をさますと、私はまた一人でボックスシートに
座っていて、車掌のアナウンスが「新橋、新橋」と告げていた。

■ Comment

非公開コメント

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
Twitter
    follow me on Twitter
    プロフィール

    Yuki Masuko

    Author:Yuki Masuko
    ナチュラルスイーツ作り、ヴィーガンフードや二匹の猫と生活するのんびり屋でくいしんぼうのとりとめない雑文です。

    ランキング
    リンク
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。